こんにちは☆
今回はちょっとマニアックというか専門的な話になりますが、「電動ガンなどで使用されている電動給弾式のマガジン」についてのことを書こうと思います。
それではまいりましょう!
電動ガンのマガジンについて
現在、サバイバルゲームなどで使用されている電動ガンには、ほとんどが多弾マガジンが存在ます。
多弾マガジンというものについての詳しくは、「エアガンのマガジンについて」の回を参照していただくとして、簡単に解説します。
多弾マガジンというのは、マガジン内部にじゃらじゃらとBB弾を入れ、それをゼンマイで押し上げるという型式のマガジン。
外観は通常のマガジン(ノーマルマガジン。略してノマグと呼ばれることも)と外観やサイズは同じです。
これは素晴らしい発明で、それまではスプリングで押し上げることで給弾するマガジンしかほとんど存在しなかったエアガンが、各段に大量の装弾数を持つようになりました。
外観はほとんど同じと言いましたが、マガジンの底部にゼンマイを巻き上げるためのノブが露出しているのでここで判別は可能です。
ただ、このノブもなかなかに、目立ちにくいように配慮されたデザインとなっています。
電動ガンのマガジンには恐ろしく大容量のものがある。
この多弾マガジンは構造的な特徴としてBB弾が入る部分のスペースを拡張することで弾数を増やすことが可能となっています。
この特性を利用して、大容量のボックスマガジンやドラムマガジンが登場。今や電動ガンに使用される大容量マガジンは数千発という装弾数も珍しくなくなりつつあります。
ただ、あまりに大容量になるとマガジンそのものが巨大化してしまうし、ものすごく重くなってしまうので実用性は下がると言えるでしょう。
ちょうどいいところというのは個人の感覚にもよりますが、私はこうしたドラムマガジンのような大型のものは1500発前後くらいの容量で十分なのではないかと思います。
電動給弾式マガジンの登場
通常の大型マガジンというのは容量だけが拡大されていて、BB弾を押し上げる機構の部分は普通の多弾マガジンと同じでゼンマイによって巻き上げるようになっています。
ただ、このゼンマイを巻き上げるという動作がかなり煩わしく、射撃が停止する瞬間でもあるわけです。
このゼンマイのリロードを解決したのが電動給弾式のマガジンというわけです。
巻き上げる動作をモーターを用いて行うので、それこそボタン一つで作動させることができるのです。
この機構が装備された大容量マガジンは射撃停止の隙間がほとんど無いため、まさに火力的には無敵と言えるほどの能力を持つようになりました。
電動給弾マガジンの種類
電動給弾式マガジンには実は大きく分けると2種類あります。
一つは指でゼンマイを巻き上げる動作をモーターによって行うタイプ。これは
手動だった部分を電動化したというもの。このため、弾を送り出すという動作は基本的にはゼンマイが行っています。
もう一つは多弾マガジン内部のギヤをモーターで駆動させて給弾するタイプ。
こちらはゼンマイではなく、モーターの力でギヤを回転させてBB弾を送り出すのでゼンマイは使われません。(通常の多弾マガジンを改造して製作されているものについてはゼンマイは使われていなくても内部には残されているケースがある)
この構造の場合は、トリガー連動になっているものが多いです。
トリガーを引くとマガジン内のモーターが同時に駆動し、BB弾を押し上げるわけです。
M249の電動給弾マガジン。なんと純正である。これはA&K製で海外メーカーのもの。
電動給弾式マガジンの欠点
恐るべき大火力を発揮できる電動給弾マガジンでも、欠点が無いわけではありません。
まず大きな欠点としては非常に重くなるということ。
マガジン自体が大容量で重いのに、給弾させるためのモーター用の電池を搭載しなくてはならない点。
ゼンマイをモーターで巻き上げるタイプものは、基本的にはマガジン内部に電池ボックスを内蔵しています。ものにもよりますが、電池は単3~単4を使用する場合がほとんど。本数は2本~4本くらいのようです。
これは基本的には巻き上げる際に大きな音がするので、リロード中という点が敵に知られてしまうという欠点もあります。
とはいえ、その時間はかなり短いのでそれほど大きな欠点というわけではないと思いますが。
また、ギヤ駆動式の電動マガジンはトリガーと連動させるためにトリガー付近へスイッチを設置しなくてはならないので外観を損なう上に配線が邪魔になります。
いずれの型式も電池で動かしているところは共通しているので、電池残量にも配慮しなくてはなりません。
銃本体が元気に動いているのに、マガジン側が電池切れで動かないということがあると戦闘不能になったりします。
その他だと
電動給弾のためのユニットが小型化しにくいので、どうしてもある程度のサイズのマガジンにしか使用できないというところも欠点ではあるかな。
それから、これは電動マガジンに限ったことではないのですが、多弾マガジンは基本的にはじゃらじゃらと内部でBB弾が動く音がします。
この音は隠密性を大きく損なうと言えなくはない。
その他の電動給弾式マガジン
近年では電動給弾式のマガジンにも色々なものがあり、中には感音センサーで作動するものもあります。
海外メーカーのものによく見られるタイプで、銃の作動音を感知すると自動的にゼンマイなどの巻き上げ動作が行われるタイプです。
しかしこの感音センサーがいまいち調子が良くないという話もよく聞きます。快調に作動するのであればいいのですが、必ずしもそうばかりではないようです。
電動給弾式マガジン装備銃の実戦
私もこれまでにいくらかの電動給弾式マガジンを使用してきました。
それは既製品のものもあれば自作したものもあって、それぞれに特色がありました。
どうだったかというと、やはりいいところも悪いところもあるという感じでした。
銃架に搭載して運用するような重機関銃ならば問題ないのですが、携行して使用するとなると大きさや重さはかなり重要です。
これは重いから疲れるというようなことではなく、そのサイズや重量、形状などの理由で動きを制限されてしまうのです。素早く構えるとかもやりにくくなりますし、大きく銃から張り出しているマガジンはぶつけやすかったようにも思います。
ただ、一旦射撃戦に入ってしまうと非常に頼もしいものでした。
マガジンが空になるまで猛烈な攻撃を持続できるところは大きな強みです。
ただ、やはり使用中に電池切れになってしまったこともあって、激しい戦闘中に電池交換はできにくいことが多くありました。
その場合はその銃はそこに放棄してハンドガンでゲームを続行しました。
一般的な電動マガジン。これは東京マルイの電動ガンに対応しているタイプ。
ちなみに
余談となるのですが、私も現在はいくらかの電動給弾式のマガジンを使用してはいます。
ただ、ものによっては一度は電動給弾化したものの、使用してみたらあまり良くなくてやめてしまったものもあります。
極端に重く感じてしまったり(重量バランスの関係だと思われる。実際よりも重く感じられてしまう配置だったりで)、大きすぎて実用的でないと感じたりというのが理由でした。
このように通常の形をしたマガジンタイプの電動マガジンも存在する。ボックスやドラム型よりは小さいが、容量もそれらよりは少ない。
電動給弾式マガジンについてまとめ
ということで今回は電動ガンに使用される電動給弾式マガジンのことについて書いてみました。
多弾マガジンが登場する以前の時代というのはノーマルマガジンが当たり前だったわけですが、その時代にもドラムマガジンはありました。
しかし、それはあくまでもスプリング押上げ式の、いわば「ノーマルマガジンの拡大型」にすぎませんでした。
90年代に東京マルイがゼンマイ式の多弾マガジンを発売したことによって、サバゲー世界に激震が走りました。
それまでは弾数の多い特別な大容量マガジンは非常に高価であった上に、マルイの多弾マガジンほどの容量は無かったのです。
その頃のドラムマガジンは多い容量のものでせいぜい500発。
現在では同等のサイズのものならば2000発前後を収納可能となっています。
高性能なマガジンが、90年代よりも安価に購入できる、と言えなくはない。
ただ、こうした大容量マガジンや電動給弾式マガジンを嫌う流れも存在します。
それはすなわち「リアルさが欠如する」という考えによるものが強いでしょう。
実銃はせいぜい数十発の装弾数しかないのに、この10倍もの火力を機関銃でもないアサルトライフルが持っているとなると、これは非常にリアルではないと言えます。
また、あまりに大火力の応酬になってしまうと、ゲームに動きが出なくなってしまうというつまらなさもあります。
こうしたことから、ゲームやフィールドによっては弾数制限が設けられたり、リアルカウントゲームというものが行われたりしているわけです。
実際の軍隊が使用する兵器というのは、兵器開発によって常に進歩しているもの。
それは「1発でも多い装弾数を、1mでも長い射程を、1㎝でも高いグルーピングを」求めていくものです。
それは敵対する相手を圧倒するためのもの。
それでも一定以上にそれが達すると実用的ではなくなるし、コストの問題も出てくる。
ましてお遊びであるサバゲーにおいては、ある程度の制約があるほうが面白いものなのかもしれませんね。
そういう意味では弾数というのはゲームにどの程度の動きが出るのかという点に大きく関係があると言えます。
弾数の制限がされていないゲームでは、今回お話したようなマガジンを装備した銃はまさに猛威を振るうことでしょう。
ただ、忘れないでおきたいのは、「弾数が相手より多ければ、優位ではあるものの無敵ではない」ということです。
人間とは面白いもので、どうにかして強力な相手を倒そうと工夫するもの。
いかに道具が優れていても、それを使用するのはあくまでも人間ですからね。
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